JIS及び当社試験基準によるテストを行った結果が下記の内容です。
透湿度 | 350(g/m2/24h) | JIS Z0208 防湿包装材の透湿度試験方法に準じて測定 |
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撥水率 | R10 | JIS P8137 紙及び板紙の撥水性試験方法に準じて測定 |
耐熱性 | 170度 | 2kg/cm2の加重を30秒かけてブロッキングしない温度を測定 |
牛乳・コーヒー | ◎ | 水に浸した布をよく絞り、軽く拭いてください。 |
醤油・ソース | ◎ | |
ビール | ◎ | |
クレヨン | △ | 少量のサラダ油を含ませた布で、手早く拭き、上記の方法で軽くふき取ってください。 |
ボールペン | × | |
マジックインキ | × |
下記比較一覧表に示される通り、オレフィン壁紙・ビニル壁紙及び紙壁紙を試験分析した結果、紙壁紙はオレフィン壁紙やビニル壁紙に比べ、引張・引裂強度及び湿潤強度でも紙壁紙の方が強度があると言えます。
オレフィン1 | オレフィン2 | ビニル1 | ビニル2 | ビニル3 | 紙壁紙 | |
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坪量 (g/m2) | 231.1 | 236.9 | 270.2 | 312.9 | 287.7 | 176.2 |
厚さ (μm) | 313 | 388 | 383 | 717 | 462 | 249 |
密度 (g/cm3) | 0.74 | 0.61 | 0.71 | 0.44 | 0.62 | 0.71 |
引張強度 (T・kn/m) | 7.62 | 7.13 | 4.17 | 4.27 | 4.14 | 9.21 |
引張強度 (Y・kn/m) | 3.91 | 3.57 | 3.31 | 2.31 | 2.67 | 4.72 |
引裂強度 (T・m N) | 1148 | 1128 | 1207 | 1226 | 1050 | 1383 |
引裂強度 (Y・m N) | 1207 | 1305 | 1334 | 1207 | 1020 | 1776 |
湿潤強度 (T・kn/m) | 1.39 | 1.32 | 1.52 | 1.38 | 1.29 | 2.01 |
湿潤強度 (Y・kn/m) | 0.79 | 0.82 | 1.43 | 0.89 | 1.01 | 1.07 |
※JIS試験法の番号 引張強度:P8113 / 引裂強度:P8116 / 湿潤引張強度:P8135
[表1]より、吸水してから5分辺りから伸びが始まり、30分前後でピークに達し、その後10分間位は同じ状態をキープした後に、徐々に縮みが進行。70分前後で元の寸法に戻り、その後更に縮みが加わります。
[表2]より、紙が縮む力は、吸水後緩やかな力を維持します。60分経過辺りから徐に力が強くなり、ピーク時(105分)では約2.4kgの大きな力になります。
この事は、施工後、約90分から100分経過すると、強い縮みの力が加わり、目隙を起こす要因になると言えます。この伸縮と力を考察して、目隙を防ぐ施工方法を「特許出願」する事ができました。
通常、壁紙は裏打ち紙と表面化粧層の積層構造からなり、紙壁紙は表面、裏面共に紙で製造されています。
裏打ち紙は、一般的に機械漉きが多く、紙の繊維が縦方向に流れる事から、施工後、糊(水分)を吸水し繊維が横に伸び、乾燥後に縮むことによって、比較的継目が目立つ現象が起きやすくなります。
従来の紙壁紙の施工方法と全く逆の発想で試みました。
糊付け後の養生時間を短縮させて(15分⇒半分以下)貼る事によって、伸びきる前に接着=固定する事で、ジョイント部分の開きが最小限に収まる方法です。
※紙の伸縮する力を活用します。